工業経営研究学会・第33回 全国大会での研究報告

 

 

2018年9月11日(火)追手門学院大学安威キャンパスで行われました工業経営研究学会・第33回全国大会において「自由論題報告」の機会をいただき、キャリア・アナライジング研究所(CA-LAB)が開発を進めている「人材特性分析」について報告をいたしました。
テーマは、「モノづくり革新のための人材確保と定着化への取り組み」―革新のための人材像とその特性について―です。

今回の報告に当たり、前職の摂南大学経営学部のキャリアの授業を一緒にさせていただいておりました元帝塚山大学の高尾先生、そして摂南大学からお世話になっておりました株式会社キタオの代表の北尾社長(元摂南大学経営学部の非常勤講師)そして、ITの専門家である有限会社ミネルヴァ代表の越湖氏にもご協力を得て報告させていただきました。

本学会の全国大会のテーマでもあります「革新的モノづくり」につなげるためには以下の2点が大切だと考えます。
①適正人材の確保とその定着化②スタッフの継続的ノウハウの定着化です。私たちCA-LABは人を主眼に置いた業務改善の支援を目指しております。そこでその人的側面の支援の手段としての「人材特性分析」について報告させていただきました。

f:id:careeranalyzinglaboratory:20180916203102j:plain

f:id:careeranalyzinglaboratory:20180916202947j:plain

 

中途採用で応募した教え子の採用が決まりました。

先月から相談を受けていた教え子が、本日の役員面接で採用が決まったとの報告を受けました。今は、ちょっとほっとしています。

 

実は彼が、1時面接通過後に、次はエントリーシート提出の課題が出たとの連絡を受け、どうしたらいいかわからないので教えてほしいと再度連絡がありました。

 

今から20年前の採用試験では、エントリーシートというものは存在しなったのです。

彼にしては、初めてのことでもあり戸惑いもあったようです。

シートの内容を確認すると、今までの経験の振り返り、実績や価値観を問うものでした。

書き方を教えてほしいという彼の気持ちを抑えながら、「SWOT分析」の考えを利用した自己分析ワークシートをメールに添付し、書いて送り返すようにアドバイスをしました。

 

それから、約2時間ほどすると返信がありました。彼の書いた内容を見ながら、アピールポイントなどを整理し、エントリーシートに落とし込みのサポートを行いました。

 

そこで、気づいたことは、表現が非常に抽象的でそのエピソードをイメージしにくい内容になっていたことです。

彼は社会に出て約20年弱になりますが、今までそのような自己分析手法で自分をアピールしたことがないことや、具体的に描くことで自分が周りから出過ぎたアピールをしていると思われたくないというような気持があったようで、エピソードがオブラートに包まれたような内容を書いてきていました。

それを、一つひとつ見ていきました。

 

役員面接でどのようなことを聞かれたかについて、彼はエントリーシートに書いた内容について、突っ込んで聞かれたと言っていた。

でも、うまく返答ができたと言っていました。

 

今回彼が、悩みながら自己分析をしたことで、自分のことを客観的に見つめなおし表現することができたのだと感じています。

 

これまで学生やフリータ経験者皆さんに対して授業や課外講座でやってきたことが少しは役に立ったと思える出来事でした。

おめでとう!頑張ってください。

 

「キャリア・アナライジング・コンサルタント(Career analyzing consultant)」とは

これからやろうとする仕事がどのような特徴あるサービスを提供できるかをスタッフみんなで考えた時にまず、名刺に表示する「肩書」を考えることにしました。

 

「名は体を表す」といいう故事もあるように、その人の名前はその物や人の性質や実体をよく表すものだということです。

 

今まで大学を中心とした教育分野で学生の個人属性(気持ちの有り様や行動特性など)について研究を進め学生のキャリア支援に役立ててきました。これらの経験を活かしてもっと幅広く社会に貢献したいと考え、「キャリア・アナライジング・コンサルタント」という肩書を創造しました。

 

このアナライズ(analyze)の主な単語の意味は、「分析する、分解する、(…を)分析的に検討する」といったことを表します。
つまり、調査で集めたデータを分析的に検討し物事の特性をみきわめていくということを意味します。

 

では、「アナライジング」という言葉をあえて使った理由は何かというと、収集したデータを統計的に数値化し、比較検討することで、より客観的な判断や分析が可能となり、的確なカウンセリングやコンサルタントができるような仕事がしたいという願いからです。

そのようなキャリアコンサルタントを通じて就活をする若年者の就職活動支援、そして、中小の企業の効率的な採用や従業員の適材適所化を図ることで、業務改善を推し進めるためのコンサルテーション等を実現してきたいという想いを込めて「キャリア・アナライジング・コンサルタント」を肩書きとしました。

 

できれば、この様な想いに賛同いただけるみなさんと一緒に、幸福なキャリア設計のお手伝いができることを願ってやみません。

これからも、みなさまからのアドバイスなどいただけたらと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

 

「自分自身を振り返る」

先月で摂南大学経営学部のキャリア形成科目の専任講師の3年間が期間満了となりました。
案外時間があると高を括っていましたが、今思えば「光陰矢のごとし」とはよく言ったものです。

さて、4月をむかえ大学の方は非常勤講師に戻りました。

 

これまでの大学等でのキャリア教育の実績を振り返り自分の強みは何だろうかと考えてみたところ、大学生がそのモチベーションを高め、キャリアについて主体的に考え行動できる人材に

 

育てるかをテーマとしてきました。結局のところ、社会から求められる人材の育成です。
ただ、座学が中心の授業だけでは、学生自身に気づきが与えられないと常日頃思っており、インターンシップやPBL(Project-Based Learning)、アクティブラーニング行って参りました。

 

今まで教育関係の仕事の約30年間の半分近くを大学関係で働いてきました。
その中でどのような取り組みをしてきたかを振り返ってみたいと思います。

 

1.オリジナルテキストの作成と活用
100人を超える学生に対する資料を印刷し配布することは、学生にとって時間がたって見返すことが少なく、最悪の場合、紛失してしまう可能性すらあります。もちろん、毎回印刷をし配布することも結構大変な手間と時間を要します。そこで、テキストを発刊することにしました。
テキストは毎年、改定を実施し、原稿内容を常に新しいものに差し替えてきました。2016年度版は総242ページでこれ以外に提出用のシートを別冊としてあわせ活用してきました。

そして、単なるテキストなら読んでおしまいでは、彼らの記憶に残りにくいと考えました。
だから、学生自身がテキストの中に書き込めるワークブック形式を採用しました。
また、恩師である羽石寛寿名誉教授が長年研究されてきた企業の従業員のモチベーションや組織風土などを調査する調査票を学生バージョンに修正し、また、新たに独自の調査票をセルフチェックできるように改良しました。

 

2.学生の調査結果データの分析と活用
大学で約3000人を超える学生のデータを集積、分析し学会などに投稿してきました。そして、キャリア教育の課題とこれからの施策や方向性を提案してきました。
これらの経験がデータから個人を支援するノウハウと経験値となったと考えています。

 

3.キャリアカウンセラーとしての立場
授業としての取りみの他に、ゼミ生を担当するようになり学生個人と面談などを行うに場面も多くなってきました。
前述の調査結果をもとに気持ちのあり様や行動の癖などを踏まえ、話しを聴くようにしてきました。
しかし、それだけでは十分なスキルとはいえないと感じ、常勤講師の時代に産業カウンセラーと国家資格であるキャリアコンサルタントの資格を取得しました。

これらの実績を踏まえ、中小の企業の採用の効率的な支援プログラムや従業員の適材適所化のコンサルタント
さらには、今までやってきた若年者(学生含む)向けの就職活動を含めたキャリア形成支援も積極的に行っていきたいと考えています。

これからの新たな出会いが楽しみです。

f:id:careeranalyzinglaboratory:20170609155749j:plain

 

中途採用の応募書類の添削やアドバイスをする中でカウンセリングの重要さを再確認した

専門学校時代の教え子が次なるステップアップのための転職を考え行動している。

もう40歳にもなって、今が働き盛りの彼だ。

以前から時折、報告と相談を寄せてきてくれていたが、今回は履歴書や職務経歴書の書き方についてアドバイスを求めてきた。

このブログでも前回書いたように、自分ではわかっているつもりでも、「以上」の締めの言葉がなかったり、文章が長文化して内容がうまく伝わらならんかったり・・・

 

でも彼にとって、学校を卒業してもう何十年もたってしまうと、ついインターネットでの情報検索で、書き方などを参考にしてるようだ。

間違ってはいなのだが、ちょっと、違うのかな?と思ってしまうことがよくある。

 

でも、彼のいいところは、その情報だけではなく、私をうまく使ってくれている。

本当に何度でもわからないことや気にかかることは、すぐに確認してくる。それだけ、真剣に次の転職に向き合っている証拠といえるだろう。

 

インターネットの情報での対策も重要だけれど、実際に相談者のことをよく知っているカウンセラーといった人との面談などを通して、アドバイスを受けるということは重要だと彼の相談を乗っていて、そのように思えた。

履歴書で気になること

学生たち若い人たちとの面談でよくあるのが「履歴書を書いたんだけろ見てください。」というものです。案外見落としたり、間違ったりして書いていたりすることがありました。

ときどき書き忘れる言葉に、履歴書の最後に書く「以上」というものがあります。

ビジネス文書では、定番の締めの言葉ですが、社会経験の浅い彼らにとっては気づきにくいところです。

 

人事の担当者がそのような履歴書を見たらどう思うでしょうか。

あまり注意深く考えたり見直したりをしない人なのか…

あるいは、物事の最後のけじめをつけるのが苦手なのかとか…

思ったりするかもしれません。

 

やはり第三者からの視点や経験ある人からのアドバイスは、どんな時でも重要なポイントといえるでしょう。

そんな、何気ないことからカウンセリングが始まるのかもしれません。

 

昨年10月から新しい出会いを求めて活動し始めました。

今まで、約20年間大学での就職支援やキャリア支援を行ってきましたが、昨年の10月以降大学での仕事に一応ピリオドを打ちました。

学生以外の社会人を対象としたキャリア支援の可能性とネットワークの構築を求め新たな活動に乗り出しました。

 

厚生労働省の外郭団体である通称「ポリテクセンター兵庫」で昨年4月から「働き方改革」の一環として新しく立ち上がった「生産性向上支援センター」という部署で中小企業の訓練支援の相談員を始めました。

 

なにせ、何もかもが初めてのことでもあり、スタッフやノウハウも手作りで行ってきました。ようやく半年が過ぎ落ち着き始めたところです。

 

これからは、当研究所で行えるビジネスの幅を広めるためのネットワークづくりに役立てはと考え、アンテナを張って情報収集にも積極的に取り組んでいます。