「キャリア・アナライジング・コンサルタント(Career analyzing consultant)」とは

これからやろうとする仕事がどのような特徴あるサービスを提供できるかをスタッフみんなで考えた時にまず、名刺に表示する「肩書」を考えることにしました。

 

「名は体を表す」といいう故事もあるように、その人の名前はその物や人の性質や実体をよく表すものだということです。

 

今まで大学を中心とした教育分野で学生の個人属性(気持ちの有り様や行動特性など)について研究を進め学生のキャリア支援に役立ててきました。これらの経験を活かしてもっと幅広く社会に貢献したいと考え、「キャリア・アナライジング・コンサルタント」という肩書を創造しました。

 

このアナライズ(analyze)の主な単語の意味は、「分析する、分解する、(…を)分析的に検討する」といったことを表します。
つまり、調査で集めたデータを分析的に検討し物事の特性をみきわめていくということを意味します。

 

では、「アナライジング」という言葉をあえて使った理由は何かというと、収集したデータを統計的に数値化し、比較検討することで、より客観的な判断や分析が可能となり、的確なカウンセリングやコンサルタントができるような仕事がしたいという願いからです。

そのようなキャリアコンサルタントを通じて就活をする若年者の就職活動支援、そして、中小の企業の効率的な採用や従業員の適材適所化を図ることで、業務改善を推し進めるためのコンサルテーション等を実現してきたいという想いを込めて「キャリア・アナライジング・コンサルタント」を肩書きとしました。

 

できれば、この様な想いに賛同いただけるみなさんと一緒に、幸福なキャリア設計のお手伝いができることを願ってやみません。

これからも、みなさまからのアドバイスなどいただけたらと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

 

「自分自身を振り返る」

先月で摂南大学経営学部のキャリア形成科目の専任講師の3年間が期間満了となりました。
案外時間があると高を括っていましたが、今思えば「光陰矢のごとし」とはよく言ったものです。

さて、4月をむかえ大学の方は非常勤講師に戻りました。

 

これまでの大学等でのキャリア教育の実績を振り返り自分の強みは何だろうかと考えてみたところ、大学生がそのモチベーションを高め、キャリアについて主体的に考え行動できる人材に

 

育てるかをテーマとしてきました。結局のところ、社会から求められる人材の育成です。
ただ、座学が中心の授業だけでは、学生自身に気づきが与えられないと常日頃思っており、インターンシップやPBL(Project-Based Learning)、アクティブラーニング行って参りました。

 

今まで教育関係の仕事の約30年間の半分近くを大学関係で働いてきました。
その中でどのような取り組みをしてきたかを振り返ってみたいと思います。

 

1.オリジナルテキストの作成と活用
100人を超える学生に対する資料を印刷し配布することは、学生にとって時間がたって見返すことが少なく、最悪の場合、紛失してしまう可能性すらあります。もちろん、毎回印刷をし配布することも結構大変な手間と時間を要します。そこで、テキストを発刊することにしました。
テキストは毎年、改定を実施し、原稿内容を常に新しいものに差し替えてきました。2016年度版は総242ページでこれ以外に提出用のシートを別冊としてあわせ活用してきました。

そして、単なるテキストなら読んでおしまいでは、彼らの記憶に残りにくいと考えました。
だから、学生自身がテキストの中に書き込めるワークブック形式を採用しました。
また、恩師である羽石寛寿名誉教授が長年研究されてきた企業の従業員のモチベーションや組織風土などを調査する調査票を学生バージョンに修正し、また、新たに独自の調査票をセルフチェックできるように改良しました。

 

2.学生の調査結果データの分析と活用
大学で約3000人を超える学生のデータを集積、分析し学会などに投稿してきました。そして、キャリア教育の課題とこれからの施策や方向性を提案してきました。
これらの経験がデータから個人を支援するノウハウと経験値となったと考えています。

 

3.キャリアカウンセラーとしての立場
授業としての取りみの他に、ゼミ生を担当するようになり学生個人と面談などを行うに場面も多くなってきました。
前述の調査結果をもとに気持ちのあり様や行動の癖などを踏まえ、話しを聴くようにしてきました。
しかし、それだけでは十分なスキルとはいえないと感じ、常勤講師の時代に産業カウンセラーと国家資格であるキャリアコンサルタントの資格を取得しました。

これらの実績を踏まえ、中小の企業の採用の効率的な支援プログラムや従業員の適材適所化のコンサルタント
さらには、今までやってきた若年者(学生含む)向けの就職活動を含めたキャリア形成支援も積極的に行っていきたいと考えています。

これからの新たな出会いが楽しみです。

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中途採用の応募書類の添削やアドバイスをする中でカウンセリングの重要さを再確認した

専門学校時代の教え子が次なるステップアップのための転職を考え行動している。

もう40歳にもなって、今が働き盛りの彼だ。

以前から時折、報告と相談を寄せてきてくれていたが、今回は履歴書や職務経歴書の書き方についてアドバイスを求めてきた。

このブログでも前回書いたように、自分ではわかっているつもりでも、「以上」の締めの言葉がなかったり、文章が長文化して内容がうまく伝わらならんかったり・・・

 

でも彼にとって、学校を卒業してもう何十年もたってしまうと、ついインターネットでの情報検索で、書き方などを参考にしてるようだ。

間違ってはいなのだが、ちょっと、違うのかな?と思ってしまうことがよくある。

 

でも、彼のいいところは、その情報だけではなく、私をうまく使ってくれている。

本当に何度でもわからないことや気にかかることは、すぐに確認してくる。それだけ、真剣に次の転職に向き合っている証拠といえるだろう。

 

インターネットの情報での対策も重要だけれど、実際に相談者のことをよく知っているカウンセラーといった人との面談などを通して、アドバイスを受けるということは重要だと彼の相談を乗っていて、そのように思えた。

履歴書で気になること

学生たち若い人たちとの面談でよくあるのが「履歴書を書いたんだけろ見てください。」というものです。案外見落としたり、間違ったりして書いていたりすることがありました。

ときどき書き忘れる言葉に、履歴書の最後に書く「以上」というものがあります。

ビジネス文書では、定番の締めの言葉ですが、社会経験の浅い彼らにとっては気づきにくいところです。

 

人事の担当者がそのような履歴書を見たらどう思うでしょうか。

あまり注意深く考えたり見直したりをしない人なのか…

あるいは、物事の最後のけじめをつけるのが苦手なのかとか…

思ったりするかもしれません。

 

やはり第三者からの視点や経験ある人からのアドバイスは、どんな時でも重要なポイントといえるでしょう。

そんな、何気ないことからカウンセリングが始まるのかもしれません。

 

昨年10月から新しい出会いを求めて活動し始めました。

今まで、約20年間大学での就職支援やキャリア支援を行ってきましたが、昨年の10月以降大学での仕事に一応ピリオドを打ちました。

学生以外の社会人を対象としたキャリア支援の可能性とネットワークの構築を求め新たな活動に乗り出しました。

 

厚生労働省の外郭団体である通称「ポリテクセンター兵庫」で昨年4月から「働き方改革」の一環として新しく立ち上がった「生産性向上支援センター」という部署で中小企業の訓練支援の相談員を始めました。

 

なにせ、何もかもが初めてのことでもあり、スタッフやノウハウも手作りで行ってきました。ようやく半年が過ぎ落ち着き始めたところです。

 

これからは、当研究所で行えるビジネスの幅を広めるためのネットワークづくりに役立てはと考え、アンテナを張って情報収集にも積極的に取り組んでいます。

 

7月から新しく教える仕事を頂きました。

 

キャリアコンサルタントつながりの友人の紹介で7月の初めから、新しく教える仕事を始めました。


これはハローワークからの委託の教育訓練講座です。私の担当するのは「就職支援」の科目。月に二回程度で朝から1日仕事です。

 

今まで約15年間、自分の作った教材レジメ等からテキストを作成し使用してきました。
今回は指定のテキストで教えると言う流れになっています。これがなかなかの刺激的な勉強の機会になっています。テキストを読みながら今まで自分がやってきた事と照らし合わせ、こういう風な見方もあるんだとか、ここはこういう風な表現で伝えたほうがもっとわかりやすいとか、色々と考えることがたくさんあり大変ではありますが、自分の考えを整理する大変貴重な機会になっています。


それと今まで15年以上PowerPointを使って講義や研修をしてきましたが、今回はホワイトボード環境です。これもなかなか新鮮ではありますが、時間配分や前で板書するタイミングなど難しいところもあります。でも、何とか分かりやすく伝えるために工夫をしていこうと考えています。

 

こんなことを考えながらやる機会をいただいたことを感謝しています。

 

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※キャリアカウンセリングや中小の企業のスタッフの適材適所化のための意識・行動特性調査、コンサルタントなどもやっています。興味をお持ちの方は以下のURLにアクセスしてみてください。
http://c-a-lab.com/

人間の欲求の諸説

人間の力について定番といえる学説が、マズロー(Abraham Maslow)の「欲求の5段階の欲求説」が有名です。

欲求の概念は、「本能、動因、刺激、欲望、または願望」というようにいろいろ呼ばれています。行動科学では、人間は欲求(needs)を満たそうとして行動を起こすと考えられるため、欲求は行動の源泉といえます。

マズロー理論の特徴は、人間には基本的欲求(basic needs)が5つあり、しかもこれらの欲求は次第に高次元に至るという欲求の階層理論(Theory of the Hierarchy of Needs)を提示していることです。

 

5つの欲求は次の通りです。
1 生理的欲求(経済的欲求
人間が生きていくために最低限必要な衣食住への欲求です。また同時に人間にとって最も基本的かつ重要な欲求です。現代社会においては、賃金(給与)がそれらを満足させる手段になっています。
2 安全の欲求
危険や脅迫から身を守ろうとする欲求です。つまり、人間の存続にかかわるような有害な状況を避けようとする欲求です。現代社会においは、職場の安全、福利厚生(社員が働くことよって得られる給与以外の援助・サービス)、職務の安全などへの欲求です。
3 社会的欲求(帰属の欲求
家族、友人、隣人、同僚などの集団に帰属したいという欲求です。人間は社会的動物といわれ、自己の成長や幸福を多くの人間関係に依存しています。そのため、人間関係を作り愛情や友情を交換したいという親和欲求や帰属の欲求などの社会的欲求を持っています。
4 地位の欲求(承認・自我の欲求
地位や自然に人を服従させる威厳などを得たいという欲求です。地位は権限や影響力の行使という特権を持つ社会的階層であり、それを得たいということは自己の権力が認められるとか、尊敬や信望を得たいという欲求であり、自我の欲求ともいえます。
5 自己実現欲求
人間が持つ最高次元の欲求であり、自己成長や発達の機会を求める欲求といえます。目標達成、自己の能力の最大発揮などを通じて、自己表現や自己実現を果たしたい、自己完成をしたいという欲求です。

 

最近、新しくこのマズローの考えを基礎に出てきた学説があります。
アンダーファ(Clayton Paul Alderfer)の「ERG理論」というものです。
マズローの5段階の欲求説を修正・整理して、人間の欲求を、生存(existence)欲求、関係(relatedness)欲求、成長(growth)欲求の3つに集約した理論。ERGとは3つの欲求の頭文字を取った。

1. 生存欲求(E:existence):
物質的・生理的な欲求をすべて含み、飢え、賃金、労働条件などすべてに対する欲求
2. 関係欲求(R:relatedness):
自分に重要な人々(家族・友人・上司・部下・敵など)との関係を良好に保ちたいという欲求
3. 成長欲求(G:growth):
自分の環境に創造的・生産的な影響を与えようとする欲求で、これが充足されれば、人間としての充実感が得られるとされる。

マズロー欲求5段階説と違う点
1. 3つの欲求区分はマズローの5段階のように重なり合わない。
2. 低次の欲求が満たされなければ高次の欲求が起こらないとは考えない(併存も可能)。
3. 高次の欲求が満たされないと、低次の欲求に退行するとされる。

 

いずれにしても人間は、自分の夢や目標を設定し「自己実現」をしようとする動物だと言われています。
その内容は人それぞれですが、自己実現することで社会に貢献できればこれほど素晴らしい事はないと考えます。
ましてや、自分が所属する組織のベクトルと自己実現が一致していれば、素晴らしいと思います。
これは個人だけでなく組織にとっても同じだと考えます。そのような人材の育成ができればと考えています。